全仏オープン ナダル選手 vs ズべレフ選手の試合内容
全仏オープン 男子シングルス 準決勝 ナダル選手 vs ズべレフ選手の試合内容を振り返ります。
第1セット、スべレフ選手は第1ゲームでいきなりブレークに成功します。この日はズべレフ選手のサーブが好調で、調子のいいときのズべレフ選手を止めることはジョコビッチ選手やナダル選手でさえ、容易ではありません。
しかし、ここはナダル選手のホームであるフィリップ・シャトリエ。第8ゲームでナダル選手がブレークバックに成功します。
第10ゲームでは、ズべレフ選手はセットポイントとなるブレークチャンスを3度握られるも、全て凌いでタイブレークに持ち込みます。
タイブレークでは、ズべレフ選手は先にミニブレークを許してしまいます。その後、なんと3度のミニブレークに成功。ナダル選手相手に6-2とリードします。
ところが、4度のセットポイント活かせず、ナダル選手に3度目のセットポイントをものにされ、1時間34分に及ぶ激闘の末に先行されます。
続く第2セットではお互いに譲らず、ブレーク合戦になります。お互い4度ずつブレークを奪い合うと、迎えた第12ゲームでズベレフ選手が転倒してしまいます。テニスの試合中に、これほど悲痛の叫びをあげる選手は初めて見ました。これは只事ではない、と思いました。
その後、車いすに乗って退場してメディカルタイムアウトを取ります。次にコートに現れたときには松葉杖をついており、ズべレフ選手の棄権となりました。
第2セット終了までで3時間を要する大接戦だっただけに、ズべレフ選手も悔しいでしょう。
怪我の状況
ズべレフ選手の怪我の状況は、悲痛の事故から数日後に発表されました。
ズべレフ選手は右足の関節の外側靭帯3つ全てを断裂している状況とのことです。
復帰まで4~6か月程度でしょうか。
ズべレフ選手は「ウィンブルドンまでの復帰は無理に決まってる」と述べてます。
全米オープンを見据えたハードコートシーズンまで間に合うかですが、ハードコートは怪我した足首に負担がかかるため、万全の状態で全米オープンを迎えることは難しいでしょう。
今期好調で世界ランクを2位まで上げたズべレフ選手。全仏オープンでもナダル選手相手に一歩も譲らない攻防…あのまま怪我せずに試合が続いていたら、優勝も見えたかもと言える状態だっただけに、今回の怪我は非常に残念です。
ズべレフ選手は現在25歳。もう中堅と言ってよい年齢です。万全の状態での、今シーズンの復帰は難しいかもしれませんが、怪我明けに大躍進されることを期待しています。