数年前からツアーでトップ常連のチチパス選手。
今回は、そんな注目度の高いチチパス選手について詳しく見ていきます。
プロフィール
ステファノス・チチパス選手はギリシア・アテネ出身の選手です。
ATPランニングは最高3位であり、ツアーでトップ10常連の注目の若手選手です。
193cmという高身長から繰り出されるサーブは強烈です。
フェデラー選手への憧れを言及しており、その影響からか片手バックハンドが特徴的な右利きの選手。
プレースタイル
サーブが強烈と書きましたが、次に彼のプレースタイルについて詳しく見ていきます。
- グリップ:イースタングリップ
- プレースタイル:アグレッシブベースライナー
- 得意なサーフェス:クレー
チチパス選手はベースライナーの中でも「アグレッシブ」ベースライナーです。一般的なベースライナーよりも積極的にネットへ出てショートポイントを狙うプレーをします。
アグレッシブ故にウィナーを狙いすぎてアウトミスが多いのも、チチパス選手の特徴です。
強さの理由
チチパス選手のフォアハンドの握りは薄く(イースタングリップ)、スピン系のボールを打ちます。
つまり、ネットの高いところを通して、スピンがかかってるからアウトにならずにライン際に落ちるボールを打てるということです。
193cmの高身長から繰り出されるサーブも武器ですが、サービスエースを狙うというよりも、プレースメントを意識して確実にサーブを入れに行き、サーブからの展開でポイントを取りにいく戦術が多いです。
名勝負
チチパス選手のキャリアを語る上で外せない、名試合をピックアップしていきます。
2020年の全仏オープン準決勝のジョコビッチ選手との試合です。
2021年の全豪オープン準々決勝、ラファエル・ナダル選手との試合です。3-6, 2-6とナダル選手に2セット先取されて後がなくなったチチパス選手ですが、その後に7-6(7-4), 6-4, 6-5と3セット連取してナダル選手に勝利しました。
この試合でチチパス選手は49本のウィナーと17本のエースを決めています。また、試合後のインタビューでチチパス選手は次のように発言しています。
あれこれ考えなかった。悟りの境地に至ったかのように、ただただプレーしていた。
チチパス選手はトレーニングに瞑想を取り入れ、集中力を高める技術を培っています。このインタビューでの発言も、瞑想による成果とされるフロー状態に入っていたと思われます。
第3セット目からはナダル選手のミスが目立ち始めた一方で、チチパス選手のショットの精度は高いままでした。試合が長引けば長引くほど、集中力の差が勝敗を左右するのでしょう。
次に2021年の全仏オープン、アレクサンダー・ズべレフ選手との準決勝です。
2021年の全米オープン、カルロス・アルカラス選手との3回戦です。
こうやって振り返ると、2021年のチチパス選手は非常に好調なシーズンだったと言えるでしょう。
2022年のテイラー・フリッツ選手との全豪オープン4回戦も外せません。
次に2022年のウィンブルドン選手権3回戦、ニック・キリオス選手との試合です。