ナダル選手が全仏V14
2週間にわたりフランスのパリで開催されていた全仏オープンが閉幕しました。
男子シングルス決勝の結果は、ラファエル・ナダル選手(5)がキャスパー・ルード選手(8)を6-3、6-3、6-0のストレートで下し、同大会14度目の優勝を果たしました。
スコアだけ見るとナダル選手の圧勝に思えますが、第2セットはルード選手が先にブレークするなど、見応えのある場面もありました。
試合内容
試合はナダル選手のサービスゲームでスタート。
第1ゲーム、ルード選手はコート後方に下がり、ラリーをつないでいきます。しかし、フィリップ・シャトリエでナダル選手にストローク戦に持ち込むのは得策ではありません。ここはナダル選手がサービスキープ。そして、直後のゲームでナダル選手のフォアハンドのパッシングショットが決まり、ブレークに成功します。
第3ゲームでは、ナダル選手が珍しく連続でダブルフォルトするなど流れが変わったかに見えました。
ところが、第4ゲームではルード選手のスピンショットをナダル選手の鉄壁のディフェンスにより拾いに拾い、ルード選手のミスを誘います。2度目のブレークに成功し、ナダル選手から4-1となります。
ルード選手は、第6ゲームでこの試合最初のサービスキープに成功したものの、攻撃面でナダル選手を崩すことができません。ナダル選手が、6-3で第1セットを奪いました。
続く第2セットはルード選手が先にブレークします。
しかし、そこは試合運びの上手いナダル選手。第2セット、ナダル選手から1-3の場面において、ルード選手のサービスゲームをブレークできて2-3に戻せたことが、試合のハイライトだと思います。あそこで1-4になっていたら、結果は違っていたかもしれません。
第3セットはナダル選手が圧倒し、ベーグルを焼きます。6-0に取り、V14達成です。
ナダル選手の怪我の状況
試合後のインタビューで、ナダル選手は足に慢性的な痛みがあることを明かしました。
―足に慢性的な痛みがあるのですか?
「神経を眠らせるための麻酔を打った。何としても全仏オープンで戦いたくて、捨て身で臨んだ。」
―今後は、どのように怪我と向き合っていきますか?
「足に影響を与えている2つの神経を眠らせて、テニスを続けていくよ。」
―なぜそこまでしてプレーし続けるのですか?
「史上最高の選手になるためとか、記録のためではない。テニスが、競争が、好きだからだ。」
以上のインタビューからも、ナダル選手が本当にテニスが大好きで、選手生命を懸けてでも全仏タイトルを取りに行ってることが分かります。
これだけの偉業を成し遂げても、なお謙虚に全力投球する姿勢は大いに見習うものがあります。