プロフィール
セバスチャン・コルダ選手はアメリカ合衆国出身です。ATPランキング最高20位(2024年6月24日現在)の有望な若手選手です。
身長196cmと長身で、コーチは父親で元プロテニス選手のペトル・コルダです。父親もシングルス最高2位と、凄腕の選手でした。母親も元プロテニス選手、2人の姉は共にプロゴルフ選手と、スポーツ一家ですね。
プレースタイル
攻撃的なプレースタイルで、積極的にネットに出る選手です。
既に引退した選手ですが、マラト・サフィン選手やトマーシュ・ベルディヒ選手と似たテニスをします。
攻撃的な一方、ディフェンス力にまだ課題が残る点と、攻撃パターンの引き出しが少ない点が弱点と言えます。しかしまだ若手でこれからの選手です。今後、弱点を克服してトップ20入り、トップ10入りを果たすことを期待してます。
キャリアのハイライト
2021年1月のデルレイビーチ・オープンで、トミー・ポール選手やジョン・イズナー選手などを破り、準優勝します(決勝でホベルト・フルカチュ選手に敗戦)。同月開催のチャレンジャー大会で2度目のチャレンジャー優勝を飾ると、シングルストップ100入りを果たします。
3月のマイアミ・オープンでファビオ・フォニーニ選手やディエゴ・シュワルツマン選手に勝利するなど、活躍を見せます。
5月のパルマ・オープン決勝でマルコ・チェッキナート選手に勝利して、ツアー初優勝を飾ります。
2021年の年間最終ランクは41位です。
2022年の全豪オープン2回戦のコランタン・ムーテ選手にフルセットの逆転勝利を収め、3回戦進出を決めます。3回戦で第19シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ選手に敗れてしまいますが健闘し、ポテンシャルの高さを見せつけます。
モンテカルロ・マスターズでは2回戦でカルロス・アルカラス選手をフルセットの末に破りました。この頃は、アルカラス選手、シナー選手、コルダ選手、アリアシム選手などが”次世代の期待の星”とされ、未来のテニス界を担う若手2人の対戦に、テニスファンたちは熱中していました。
その後もヒホン・オープン、ヨーロピアン・オープンで準優勝するなどして、年間最終ランクを33位まで上げます。
第29シードで出場した2023年の全豪オープンは、コルダ選手が殻を破った大会となりました。3回戦で第7シードのダニール・メドベージェフ選手に勝利します。
続く4回戦でも第10シードのホベルト・フルカチュ選手をフルセットの末に破り、ベスト8に進出します。
しかし、激闘続きで右手首を負傷してしまい、カレン・ハチャノフ選手との準々決勝を途中棄権します。その後は、6月のクイーンズ・クラブ選手権でのベスト4進出以外は早期敗退が多く、10月のアスタナ・オープンで準優勝するまで不調が続きます。
アスタナ・オープンの勢いのまま、上海オープンでは第2シードのダニール・メドベージェフ選手、ベン・シェルトン選手を破り、ベスト4に進出します。この頃、ATPランクを23位まで上げます。
2022年頃にはアルカラス選手やシナー選手と”テニス界の未来を担う次世代”として注目されていたコルダ選手ですが、アルカラス選手とシナー選手が既にGSタイトルを獲得するなど飛躍する中、コルダ選手は今一つ伸び悩んでいるかのように思えます。
しかし、2024年のクイーンズ・オープンで第3シードのグリゴール・ディミトロフ選手に勝利すると、その後のATPランクで自己最高の20位をマークするなど、着実にキャリアハイを更新しています。さらなる活躍を期待しています。